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パリSG
チャンピオンズリーグに見るパリSGの実力は?
パリ−SGは、90年初めにUEFA杯に1度優勝しただけ。最近はリーグ戦優勝か らも遠のき、強いのか弱いのか掴み所がない欧州サッカー界の摩訶不思議なクラブだ。

スタジアムは、ほぼパリの中心地にありメディアの注目度は高い。観客はどの試合も4万人は確実に確保できる地の利は大きな特典だ。

しかし、パリには1部リーグクラブの興亡が激しい。80年代は二つのクラブが争ったが、ラシングは短命に終わり、パリ−SGのオーナーも再三変わった過去の謂れがある。
現在は“キャナルプリュス”と呼ばれる有料ケーブルTV局が実権を掌握している。リーグ契約TV局、他のスポーツと映画、深夜ポルノで業績を挙げてきた。クラブ経営がサッカーの情熱とは別な思惑、ケーブルTV視聴者獲得のための一石二鳥を狙うクラブ経営だ。

パリ−SGは、どこも羨むスポンサー捜しに困らない(?)。豊富な資金力に物を言わせて、毎年大物選手を獲得するが入れ替えが激しい。パリに惹かれてレオナルド、アネルカ、ロナウジーニヨらも短期間滞在したが腰が座らなかった。
ある人はこう言う。“パリはサッカーをする環境じゃあない。選手は練習、試合より他に目移りするものが多すぎて集中力を欠く”と指摘する人もいる。早く言えば、選手の遊びすぎか。

昨年はリーグ戦成績が良く、今季は優勝候補のひとつに挙げられたチームだが、11節を終えて15位の下位を低迷。パリ−SGはチャンピオンズリーグ緒戦でチェルシ−とホームで対戦。0―3でなす手もなく大敗したが、今度は昨季優勝したポルト戦に2―0で勝った。

チーム力が相手によって、強豪には滅法強いが下位に取りこぼしが多い。選手の質は良いのだが、とかく強いのか弱いのかつかみ所がない。ハリルホジッチ監督の更迭の声も出始めた。

一方、トヨタカップに来日するポルトも、昨季とは監督、選手も大幅に入れ変わった。特に、中盤のサントスから獲得したディエゴはまだ欧州スタイルが不慣れだ。DFラインの3人が移籍、最終的な細かいチューニングアップが必要だ。

(望月次朗)

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