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ロンドンマラソン日本男子選手
尾方、判断力の失敗、油谷、最悪の調子で出場した

尾方談

「今年は五輪、世界選手権などないですからプレッシャーもなくいろんな経験ができます。昆民で3月16日から4月6日まで3週間、初めての高地練習をしました。練習は順調に消化したと思います。今まで高地練習の経験がないので、練習して調子が上がってくる感覚とかがいまいちわからなかった。心拍機能と身体の動きのバランスなどが、なんとなく一致しないように思えました。目標は7分台でした。状況によってですが、最低自己新記録を出して、北京に繋がるような走りができれば良かったのですが・・・。第1グループのハーフ62分45ペースには、最初からついて行く気持ちはありませんでした。世界のトップ選手が一堂に集結、このような記録への挑戦レースの経験はないし、主催者も世界記録挑戦グループは丁重に扱うが、第2グループはどちらかと言えば完全に脇役です。一応、ハーフを63分30秒ペースを考えていたのですが、74,75番のペースメーカーがトップ集団を追ってかなり早いペースで入った。あそこでついて行くのが良いか、自分のペースをキープして走ったほうが良いのか、調子がいいのか悪いのか感覚として掴めなかったので、不安な面がありました。自信があれば、躊躇せずレースの流れに乗れたでしょう。そうこうしているうちに前が開き、いつの間にか一人で走っていました。完全にぼく自身の判断ミスです。中途半端なペース、リズム、不安になって身体まで硬直。どうにもならない最悪の状態でした。あそこで前の集団を追っていたら、7、8分台で完走したバルディニ、チャト、ガリブらと一緒になっていたかもしれない。高地練習の不安、レース判断ミスなど、いい勉強をしてきました。秋にはこの経験を生かした結果を出します。」

油谷談

「ロンドンに向けて沖縄合宿では調子も良かったのですが、2月初めから2週間のニュージランド合宿で、全身に疲労を感じて、治療しても疲労が取れず走れなくなりました。3月半ばまで思い切った練習ができなかったら、出場を取りやめようかと考えました。今年ならいろんなテストを試みることもできるし、3月末、40kmをなんとか走る形になってきたので、少しは調子が上向きになってきていました。そこで、この状態でどんな走りができるか?開き直って走るのも経験と思って走りました。もう少し早く走れたらよかったのですが・・・、やはり、結果はこんなものでしょう。スタートから無理をせず、なんとかなるだろうと思って走っていました。」






 

(06年月刊陸上競技誌6月号掲載)

 
(望月次朗)

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