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第29回欧州室内選手権大会 二日目

女子400m,1500m、走り高跳び、走り幅跳びで今季世界最高記録

大会2日目、地元、英国勢が2種目優勝。会場が熱い!男子三段跳び決勝、割れるような声援を受けたフィリップス・イドウ(英国,29歳)がいきなり17.56mの大ジャンプを決めて優勝をほぼ確実にした。自己記録を26cm更新した会心の大ジャンだ。もし、クリスチャン・オールソンが出場していたら、この2人の首位争いの激戦は面白かったのに・・・、と悔やまれる。2位にやはり地元のナサン・ダグラス(英国、22歳)が17.47mを跳んで食い込んだ。イドウは「今日は最初から飛ばすプランだった。最初、有利に立ってライバルにプレッシャーを掛けるのに成功した。地元が1,2位を独占したのは最高だ。これで欧州チャンプと誇れる。」と大喜びだ。

男子3000m決勝で波乱。誰も予想しなかったコシモ・キャリアンドロ(イタリア、24歳)が、最後の150mで猛ダッシュして、スペイン勢、地元の英雄モウ・ファラ、2連勝を狙ったアリスター・クラッグを抑えて圧勝。優勝記録は8分2秒44は、22年間最も遅い欧州室内優勝記録だ。

女子勢が4種目で今季世界最高記録を達成。女子400m決勝で今季世界最高記録50秒60を更新する50秒02で圧勝。成長が著しいニコラ・サンダース(英国,25歳)が、「とにかく勝たなければならないプレッシャーで大変だったが、走り始めたら自分の走りができた。」と言うように、スタートから他を圧倒する強さで、2位を1秒近くも離してゴール。まだあどけなさが残る表情。今季の屋外の活躍が期待される。

女子1500m決勝でポーランド人のリディア・チョイェクカ(29歳)が勝ち、史上初のポーランド選手の優勝。「レースは予想通りの完璧な走りができた。記録は良くなかったが、勝つことが重要だ。調子が良いので大会初の3000mとの2種目制覇が目標です。」

女子走り幅跳びで、ナイデ・ゴメス(ポルトガル、28歳)がナショナル新記録6.89mを5回目に跳んで優勝した。ゴメスの記録4回の跳躍のうち、3回とも2位を大きく上回る圧勝だ。ゴメスは「最初のジャンプで首位に立ち、他の選手が追うような形になったので楽だった。」2位はジュニア世界選手権優勝したコンチャ・モンタネル(スペイン、25歳)の6.69m。

今日のハイライトは女子走り高跳びだ。優勝したティア・ヘルブート(ベルギー、27歳)が1.99mを2度目にクリアーした以外、2.00,01,02,03,05をすべて1発でクリアー。2.09を1回ジャンプして世界記録への挑戦を中止。次回に持ち越した。ヘルブートは「朝起きて2mを越す自信があった。自分でも信じられないように軽く飛べたのは不思議だ。まさか2.05を1回目でクリアーできるとは思わなかった。他の選手が調子悪く、期待通りのジャンプができなかったので、気持ちが楽だった。もちろん、昨年欧州選手権で優勝したことも、大きな自信になった。次は屋外で良い記録を出して、大阪で優勝したい。」と、豊富がいっぱい。

やはり昨年欧州選手権100,200m優勝者のキム・ゲバールト(ベルギー、28歳)が、好調で60m決勝に進んだが、5月で47歳になるマリーン・オッティ(スロベキア)、アテネ五輪で大スキャンダルを起こしたエカテリニ・タヌー(ギリシャ、32歳)が予選5組で隣で走る。

 
(望月次朗)

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