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アムステルダムに見る日本男子マラソンの凋落ぶり

10月17日、無風、絶好の気象条件に恵まれたアムステルダム・マラソン参加の日本選手の成績は以下の通り。

林(ヤクルト)2時間12分36、中本(安川電機)2時間13分31秒、松宮(コニカミノルタ)女子世界記録に大きく遅れる2時間17分22秒の凋落ぶりだった。

この記録では、順位は見るまでもないが・・・、ちなみにかれらの順位は9,11、19位だった。

最近、日本選手が外国レースに出場するのは、世界のトップ選手について行けば、あわよくば「サブ10」の記録が出るのではないかと夢見るからである。

目標が小さくなったものだが、それすらできない。

約1月前のベルリンでも、藤原が世界の実力を嫌というほど思い知らされて惨敗した。

実力がなければ、他力本願の甘い夢を見て外国レースに出場しても、多寡が知れてサブ10も難しくなってきた。

コニカミノルタ陸上部のHPにこんな記事が掲載されていた。

「10月17日(日)にアムステルダム・マラソンが開催され、松宮祐行選手が出場しました。先頭集団のペースが速く、7Km過ぎから単独走になり25Kmを過ぎて大きく失速してしまい、目標の2時間9分台には届きませんでした。 しっかりと反省し、次の大会に向け練習していきますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします」

「先頭集団が早くて・・・」とは、スタート前からハーフを62―63分通過は今や世界の常識!多分、トップ集団のペース、自分の調子を知っていながらトップ集団について行ったはずなのに、それも7km手前ですでにトップ集団につけないとは!なにを言われても仕方がないだろう。

とんでもなく「甘い!」世界だ。

最近のサラリーマンランナーとはこんなものだろうか。

スピードランナーと言われる松宮兄弟だが、マラソンでは期待されたほどに伸びていないのは残念だ。

優勝したゲトゥ・フェルケ(エチオピア、23歳)は、本格的な練習をして3年未満だが、2時間5分44秒のコース新記録を樹立した。

フェルケの従来の自己記録は2時間8分4秒で、2分20秒と大幅な記録更新で、2時間5分44秒は23歳選手の年齢別世界最高記録でもあった。

2,4位は初マラソンの選手だが、日本選手と上位選手との間には比較のしようがない大きなギャップがある。

 
(望月次朗)

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