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第7回世界ユース選手権大会 前半戦ハイライト2

大瀬戸、男子100mで銀メダル獲得
ゴールの瞬間、ヤッターと思いました

「この大会に合わせて調整してきましたから、出場する以上はどの色でも良いからメダル獲得が目標でした。でも、実際に良い走りができてゴールに飛び込んだ瞬間手応えがありましたが、実際2位になったことは最高です。今日の準決勝は、3組で走り10秒75の3着で決勝進出を決めましたが、この組は強豪ぞろいだった。6レーンでスタートでしたが、これまで日本国内でこんな強豪に囲まれて走った経験がほとんどないので、後半かなり緊張したためにかなり力んでしまっていい走りができなかったんです。実際、準決勝の1位は優勝したジャマイカのオーダイル・トッド、2位だったミッシェル―メバ・ゼゼ(フランス)らに負けました。中央のレーンで走って緊張した分、後半の伸びが得意の良い走りができなかった。決勝レースでは1コースになったのも幸いして、周囲への強い意識、極度に緊張する感覚もなかったので、準決勝のような緊張感から解放されてのびのび走れたことがいい結果につながったと思います。準決勝の結果、それはあくまで準決勝の結果であって、ぼくだけではなく決勝進出できたスプリンター全員、精神的に同じような状況におかれ決勝に掛けて走らなければならないと思っていたので、やはり決勝に向けてしっかり走ればメダル獲得の可能性があると踏んでいました。1レーンになったためか、むしろ重圧から解放され、準決勝で後悔するレースをしてしまったので、決勝は落ち着いてむしろ楽でしたね。(スタートの時胸に手をやることを聞かれて)あれは昨年、国体で胸に手をやって調子が良かったので、以来スタート時は気にいってやるようにしています。あれをすることによって、なんとなく気持ちが落ちつくような気がします。1本目でスタートファウルがあったのですが全員グリーンカードを受けたのでやり直し。これが意外に幸いしました。スタート時、もちろん瞬間的ですが右足が左足に引っ掛かって絡まったのです。やり直しがあって助かりました。あのままじゃちょっと困りましたね。2本目の時のスタートは“ドンピシャリ”と決まり前半はかなりいい調子でスタートからトップで中盤後半も非常にうまく走れたと思います。ゴールに飛び込んだ瞬間は、良かったと思いましたが、無我夢中でいろんなことが瞬間的に起こるので状況がよくわかりません。結果を知るためですが、意外と冷静に大型スクリ―を眺めて、2位になった瞬間も嬉しかったですがかなりクールでしたね。ホント、これを目指して 調整してきたので、2位になって大変に嬉しいです。

原田監督談「準決勝は硬くなってかれの持ち味が出なかった。これも国内ではでライバルと激しく争うようなチャンスが少ないからです。決勝では素晴らしい走りができて2位と大健闘した。良くやったと思います。おめでとう!」







怪物、男子砲丸投げユース世界新記録誕生

大会1日目は雨に悩まされたが、荒れ模様の空もなんとか雨に振られずに持ちこたえられた。2日からメインスタンドは一般の客、選手、役員、関係者で埋められてカラフルな応援で楽しそうだ。

ユースとジュニア世界選手権大会の開催間隔が隔年であることによって、ジュニア世界選手権を優勝して、その後にやってくるユース世界選手権を獲得する選手が生まれてくる。あのウサイン・ボルトは自国開催のジュニア世界選手権200mを16歳で優勝。その1年後にユース世界選手権200mで優勝している。今回、男子砲丸投げで昨年ジュニア世界選手権を圧倒的な強さで制したジャッコ・ギル(ニュージランド、15歳半)が、2投目に24.35mのユース世界新記録で圧勝。かれはIAAFに、成人男子砲丸投げ選手としての出場許可書をIOCに直訴したが、許可を得ることができなかった。かれに聞くと男子青年砲丸投げ20.05mのNZ記録保持者。2位に4mの大差を圧勝した怪物クンだ。さして大きくない身体の持ち主だが、肩から突き出すスピードは天才的な早さだ。昨年のジュニア世界選手権よりも、やはり身体が一回り大きくなった印象を受けた。

男子400m準決勝

1組に出場した福永が、ホームストレッチで一度は抜かれたがゴール手前で抜き去り、47秒30で逆転1位の決勝進出を決めた。3組出場の愛郷は自己新記録の47秒42で5位に終わった。福永は、「決勝進出には自信がありましたが、ホッとしました。一応、ノルマをクリアーできました。一度は抜かれたのですが、後半に自信がありました。レースは楽しかったです。決勝はメダル獲得に全力を尽くして悔いのないレースをしたい」

男子400mH

松本と間所は同じようなアウトフィットを着て走る。そのことを聞かれて、松本が「間所はぼくのパクリです。400mハードル選手はこれで!と思っているんですが・・・。」

松本は1組に出場。最後のハードルで前を行くプエルトリコ選手を追い抜き、52秒20の自己新記録で1位通過。2組出場の間所は、この組に強い選手が集結したためか、1位から4位までが51秒台の激戦だった。間所は4位ながらも51秒72の自己新記録だった。松本は、「会場、ここの人たちは親切で明るく楽しい雰囲気」

間所は「予選で最後のハードルからゴールは気持ち良く走れたのですが、今回は10台目を超えてキツかった。最後の伸びが良くなかった。」

女子100m

準決勝に出場した土井杏南は1組12秒24で3位だった。「全体的に調子はいまひとつだった。良いイメージで走れなかった。特に、大切な準決勝で堅くなって自分の実力を出し切れなかった。イイ経験になりましたが、経験だけで終わりたくない」

女子100mH

準決勝, 1組に出場した萩田は14秒35で6位に終わった。「自己記録より悪かったが、実力です。」また、同レースで13秒96の自己新記録ながら3組4着の飯田は、「この高さで走る経験は中学生の頃でしたからリズムが合わなかった。予選よりは良くなってきたのですが、とにかく走りにくかったです。」

 
(2011年月刊陸上競技8月号掲載)
(望月次朗)

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