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ベルリンマラソン女子

ミキテンコ五輪代表内定

イリナ・ミキテンコ(ドイツ、39歳)は、懸念された年齢的なハンディキャップをものともせず、2時間22分18秒でゴール。ロンドン五輪マラソン代表にほぼ確定したと言う。

「レースが無事に終了して大変嬉しい。レース前の準備期間が長く、終わりがなかなか見えない様々な障害を乗り越えてここまで来た。記録は良くなかったが、選考記録と考えれば今のところは大丈夫だろう。前半慎重に走ったのでハーフ(注:71分34秒通過)が少し遅れたが、後半も前半と変わらないペースで完走できた。キプラガットはパワフルな素質あるランナーで好記録を出したが、彼女は1回目のマラソンを完走したに過ぎない。今後、彼女がどのような結果を残すことができるか、少なくとも2,3回のレース結果を見てからマラソンランナーとしての判断をしたい。ここまで選手生活を長く続けられるのは、母親として2人の子供の存在が大きなモチベーションになっている。選手生活を続けながら子供の世話をする日常は楽ではない。でも若い時に母親になって、それ以外の生活を知らないので比較のしようがないし、子供なしでここまで選手を続けられたかどうかも分からない。ロンドン五輪では最善を尽くしたい」

ミキテンコは息の長い選手だ。アトランタ五輪5000mにカザフスタン国籍で出場。両親がドイツ移民系のため、1998年ドイツ国籍を獲得。その後、07年ベルリンでマラソンデビュー。08年2時間19分19秒の野口みずきに次ぐ歴代4位を記録したベテラン選手。北京五輪を故障で辞退したため、ロンドン五輪でのメダル獲得を目標にしている。

記録に満足できない!ラドクリフ復活か

「目標タイムは2時間22分だった。ちょっと時間がかかってしまった。2時間23分46秒は満足できないが、五輪参加標準記録を越えたことは非常に嬉しい。これで五輪に向けて計画を立てることができ、モードを切り替えて準備に取り掛かることができる。短い距離のレースへの出場も予定している。走っていたときは問題なかったが、走った後に少し痛かったので、小さな骨を取る除く手術を行う予定。過去2年間、出産、故障、病気などいろんな障害を乗り越えてここまで走れていることにホッとしている。レース3週間前にもトラブルがあったが、手術した足に全く問題がなかったことは非常に嬉しい。後半になって思うように走れなかったが、スタートはフローレンスのペースについて行けるような気がした。ペースが落ちたときも沿道の観衆に励まされて立ち直った。キプラガットは、マラソンを始めたばかりだが、間違いなく才能のあるランナー。なにが起こるか分からないのがマラソン。最も難しいのは、故障なしで継続して練習を続けることだろう」とアドバイスがあった。






 
(2011年月刊陸上競技11月号掲載)
(望月次朗)

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